家電量販店でカメラ販売を20年続けている者です。
正直に言います。
最近、カメラは売れなくなってきました。
スマホのカメラ性能がどんどん良くなって、「わざわざカメラを買う必要ある?」と思われる時代です。
でも、それでもカメラを買いに来てくださる方がいます。
「子供が生まれたんです」「もうすぐ結婚式で」「旅行の思い出を綺麗に残したくて」。
そんな大切な瞬間を、スマホの写真だけでは満足できない。
そう感じる方が確実にいるんです。
この記事では、ネットの売れ筋ランキングとは違う視点で、本当に初心者が幸せになれるカメラを5機種厳選しました。
上級者向けの難しい話は抜きにして、「軽くて、デザインが良くて、エモい写真が撮れる」。初心者が本当に求めているのはそこなんです。
カメラを買う前に知ってほしい、販売員の本音
初心者に一番多い後悔は「重くて使わなくなった」
20年この仕事をしていて、購入後のトラブル相談で圧倒的に多いのがこれです。「いいカメラ買ったんだけど、重くて持ち出さなくなっちゃって…」。
性能が良くても、デザインが気に入らなくても、結局使わなければ意味がありません。
私の経験則だと、500グラムが限界です。それ以上重いと、よほど撮影が好きな人じゃない限り、だんだんと持ち出す機会が減っていきます。
最初は「大丈夫!」と思っていても、毎日カバンに入れて持ち歩くとなると、この100グラムの差が本当に大きいんです。
「エモい写真」って具体的に何?
若い方を中心に「エモい写真が撮りたい」という相談をよく受けます。具体的に何を指すかというと、フィルムカメラのような独特の色味、あえてフレアやゴーストを出した雰囲気のある写真、ちょっと画質を崩したようなノスタルジックな表現です。
ここが重要なポイントなんですが、初心者は上級者が重視する「高画素」「高速連写」「最新AF」なんて機能、ほとんど使いません。それよりも、ボタン一つで雰囲気のある写真が撮れる機能の方が100倍大事です。
予算は15〜20万円が正解
「10万円くらいで…」と来店される方が多いのですが、正直に言います。最近のミラーレスカメラは、初心者向けでも10万円は軽く超えます。そして15〜20万円のゾーンに、本当に満足度の高いモデルが集中しています。
ここで私がお客様によく言うのは、「後世に残る貴重な写真を、何枚も撮るきっかけになるカメラ」という視点です。子供の成長、家族との旅行、大切な人との時間。そういう瞬間を綺麗に残せるなら、20万円という投資は決して高くありません。実際、この話をすると、多くの方が納得して上位モデルを選んでくださいます。
初心者は絶対にダブルレンズキットを買うべき理由
これは断言します。初心者はボディ単体ではなく、ダブルレンズキットを買ってください。
「後からレンズを買い足せばいい」と思うかもしれませんが、初心者にとってレンズを追加購入する敷居はめちゃくちゃ高いんです。
どのレンズを買えばいいか分からない、価格も数万円するから躊躇する、結局買わずに標準レンズだけで撮り続ける…というパターンがほとんどです。
ダブルレンズキットなら、標準ズーム(広角〜中望遠)と望遠ズームの2本が最初から揃うので、子供の運動会から旅行のスナップまで、ほぼすべてのシーンをカバーできます。
これが本当に重要なんです。
現役販売員が選ぶ!初心者が幸せになれるカメラ5選
それでは、実際の販売現場で自信を持っておすすめしている5機種をご紹介します。売れ筋順に紹介しますが、どれも本当に良いカメラです。
① Sony ZV-E10 II|SNS世代の最強相棒
【売れ筋No.1】★★★★★
基本スペック
- センサー:APS-C 2600万画素
- 重量:約377g(バッテリー・メモリー含む)
- 動画:4K 60p対応
- 価格帯:ダブルズームキット 150,000円前後
販売員の本音レビュー
はっきり言って、今一番売れているカメラです。
理由は明確です。若い世代が求める「写真も動画も両方いける」という需要に完璧に応えているからです。
背面モニターが横開きのバリアングルで自撮りしやすく、「商品レビューモード」という機能で手元の商品にピントをサッと合わせられる。
まさにVlogger向けに作られたカメラなんです。
でも写真撮影も手抜きなしです。
Sonyの優秀なAF(オートフォーカス)は、子供やペットの瞳を自動で追いかけてくれるので、初心者でも失敗が少ない。
377グラムという軽さも完璧です。
お客様の声:
「YouTubeも始めたいし、子供の写真も撮りたい。このカメラ1台で両方できて最高です!スマホと全然違って、背景がボケた写真が簡単に撮れるのが嬉しい」(20代女性)
② Canon EOS R50|初心者の安心感No.1
【コスパ最強】★★★★☆
基本スペック
- センサー:APS-C 2420万画素
- 重量:約375g(バッテリー・メモリー含む)
- 動画:4K 30p対応
- 価格帯:ダブルズームキット 140,000円前後
販売員の本音レビュー
Canonというブランドの安心感は絶大です。
「デジカメといえばCanon」というイメージを持つ方が多く、特に年配の方や初めてカメラを買う方から絶大な支持を得ています。
操作がとにかく分かりやすいんです。
メニュー画面が日本語でシンプル、ボタン配置も直感的。
「説明書を読まなくても何となく使える」という声を本当によく聞きます。
これって初心者にとっては最重要ポイントなんですよね。
価格も14万円前後と、今回紹介する中では最安値。
でもCanonの色作りは定評があって、特に人肌の色が綺麗に出ます。
子供や家族の写真を撮るなら、間違いのない選択です。
お客様の声:
「初めてのカメラだったけど、すぐに使いこなせました。子供の肌の色が本当に綺麗に撮れて感動!スマホとは次元が違います」(30代男性)
③ Nikon Z50 II|グリップ最強の実力派
【操作性重視】★★★★★
基本スペック
- センサー:APS-C 2088万画素
- 重量:約520g(バッテリー・メモリー含む)
- 動画:4K 60p対応
- 価格帯:ダブルズームキット 185,000円前後
販売員の本音レビュー
私自身が愛用しているカメラです。
だからこそ、本音で語れます。
Z50 IIの最大の魅力は「握りやすさ」です。グリップが深くてしっかり握れるから、長時間持っていても疲れません。
電源スイッチの位置も絶妙で、右手の人差し指でサッとON/OFFできる。
こういう細かい使い勝手が、毎日使うカメラでは本当に大事なんです。
ファインダーが見やすいのもNikonの伝統です。
明るい屋外でも背面液晶が見にくい時、ファインダーを覗けばバッチリ構図を確認できます。
そして「SnapBridge」というスマホ連携機能が優秀です。
撮った写真が自動でスマホに転送されるから、その場でSNSにアップできます。これ、地味に便利なんですよ。
デメリットは、レンズの種類が他社より少ないこと。
でも初心者はそんなにレンズを買わないので、あまり気にしなくて大丈夫です。付属のダブルズームで十分すぎるほど撮れます。
お客様の声:
「握った瞬間、これだ!って思いました。他のカメラより少し重いけど、その分しっかりホールドできて手ブレしにくい。運動会で走る子供もバッチリ撮れました」(40代女性)
④ 富士フィルム X-M5|エモさ追求の最軽量モデル
【デザイン&軽量性】★★★★★
基本スペック
- センサー:APS-C 2610万画素
- 重量:約355g(バッテリー・メモリー含む)
- フィルムシミュレーション:19種類
- 価格帯:レンズキット 135,000円前後
販売員の本音レビュー
355グラム。この軽さは正義です。
特に女性や、毎日カバンに入れて持ち歩きたい方に大人気です。
コンパクトなのに性能は妥協なし。これ、すごいことなんですよ。
そして富士フィルムといえば「フィルムシミュレーション」です。本体上部のダイヤルをクルッと回すだけで、ビビッドな「Velvia」、ノスタルジックな「クラシックネガ」、落ち着いた「REALA ACE」など、19種類もの色味を瞬時に切り替えられます。
これが「エモい写真」を撮る最短ルートなんです。
富士フィルムは「チェキ」を作っている会社なので、女性からの認知度も高いんです。
レトロなデザインも可愛くて、「このカメラ持って街歩きしたい!」と思わせる魅力があります。
注意点は、ファインダーが無いこと、ボディ内手ブレ補正が無いことです。
でもレンズに手ブレ補正が付いているので、普通に使う分には問題ありません。
お客様の声:
「軽すぎて感動!毎日持ち歩いてます。フィルムシミュレーションが楽しくて、同じ風景でも色味を変えて何枚も撮っちゃう。インスタ映えする写真が簡単に撮れて最高です」(20代女性)
⑤ OM SYSTEM OM-5|アートフィルターの魔法使い
【防塵防滴で安心】★★★★☆
基本スペック
- センサー:マイクロフォーサーズ 2037万画素
- 重量:約414g(バッテリー・メモリー含む)
- 手ブレ補正:最大5段
- 防塵防滴:IP53、-10℃耐低温
- 価格帯:ダブルズームキット 165,000円前後
販売員の本音レビュー
OM SYSTEM(旧オリンパス)のOM-5は、ちょっと個性的なカメラです。
センサーサイズが他の4機種と違って「マイクロフォーサーズ」という少し小さめの規格なんですが、だからこそのメリットがあります。
まず、アートフィルターが最高に楽しいです。「ポップアート」「ラフモノクローム」「ジオラマ」など、まるで画像編集アプリで加工したような写真が、撮った瞬間にできあがります。
インスタ映えする写真を簡単に撮りたい初心者には、これ以上ない機能です。
そして防塵防滴性能がガチです。IP53という規格で、砂埃や小雨くらいなら全然平気。
ビーチや山登り、アウトドアでガンガン使いたい人には最適です。-10℃まで動作保証されているので、スキー場でも安心。
最大7.5段という強力な手ブレ補正も魅力です。夜景や暗い室内でも、手持ちで綺麗に撮れます。
センサーサイズが小さい分、他の4機種と比べると高感度(暗い場所での撮影)ではやや不利です。でも日常使いでは全く問題ないレベル。むしろレンズが小さく軽くなるので、システム全体の軽量化につながります。
お客様の声:
「登山が趣味なので、防塵防滴に惹かれて購入しました。アートフィルターが想像以上に楽しくて、山の風景が幻想的に撮れます。軽いし丈夫だし、最高の相棒になりました」(50代男性)
5機種を一覧で比較
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項目 |
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重量 |
377g |
375g |
520g |
355g |
414g |
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価格 |
15万円 |
14万円 |
18.5万円 |
13.5万円 |
16.5万円 |
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最大の特徴 |
動画特化 |
操作性 |
グリップ |
エモさ |
防塵防滴 |
まとめ:あなたに合うカメラはこれだ!
最後に、タイプ別のおすすめをまとめます。
【動画もガンガン撮りたい→ Sony ZV-E10 II】
YouTubeやインスタのリールを作りたい、Vlog撮りたい。そんな方は迷わずこれです。
【初めてで不安、操作が簡単なのがいい→ Canon EOS R50】
Canonというブランドの安心感と、分かりやすい操作性。価格も最安値です。
【しっかりホールドして撮りたい→ Nikon Z50 II】
グリップの良さ、操作性、スマホ連携。バランスの取れた実力派です。
【とにかく軽くて可愛いのが欲しい→ 富士フィルム X-M5】
355グラムの軽さと、フィルムシミュレーションのエモさ。毎日持ち歩ける相棒です。
【アウトドアで使いたい→ OM SYSTEM OM-5】
防塵防滴、アートフィルター。タフで遊び心のあるカメラです。
20年この仕事をしてきて断言します。
最高のカメラとは、「毎日持ち出したくなるカメラ」です。
高性能より軽さ、高画素よりデザイン、最新機能よりエモさ。初心者が本当に幸せになれるカメラは、そういう視点で選ぶべきです。
子供の笑顔、家族との旅行、大切な人との時間。そんな貴重な瞬間を、後世に残せる高画質な写真で記録してください。そのための投資なら、20万円は決して高くありません。
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