現在世の中に出回っているカメラの多くが「デジタルカメラ」です。
銀塩(フィルム)カメラと違って画像をデジタルデータとして出力するので銀塩カメラのように暗室などを用いて現像する必要がありません。
デジタルカメラは銀塩カメラと違ってフィルムを使用しないため、メモリーカードの容量の許す限り何枚でも撮影することができます。
そしてデジタルカメラには「コンパクトデジタルカメラ」、「高級(ハイエンド)コンパクトカメラ」、「ネオ一眼」、「一眼レフ」、「ミラーレス一眼」の5つに分類できます。
カメラを趣味にしたいけどいっぱい種類があってどれから手を付けたらいいのやら・・・?
子供の運動会で使いたいんだけど、どれがいいんだろう
一眼レフとミラーレスってなんだろ
みなさんが思うカメラの種類についてどんな特徴があるのかまとめてみました。
カメラの種類をご覧いただく前にみなさんに知っておいていただきたいことがあります。
「デジカメの画質は画素数ではなくイメージセンサーの大きさで決まる!」
という事実です。
急にイメージセンサーなんて言葉が出てきましたがこれから「カメラを選びたい」、「趣味にしたい」って方には切っても切り離せない重要なワードになりますのでわかりやすく説明していきますね。
デジタルカメラの基本知識
写真の画質を決定づける「イメージセンサー」とは
カメラのカタログや使用表でよくみかける「イメージセンサー」。「撮像素子」と日本語表記されることもあります。
レンズから取り込んだ光を受け止めるカメラの中で一番大切な心臓部分で、昔のカメラでいうと「フィルム」のことになります。そう、「写ルンです」のフィルムです!
このイメージセンサーには様々な大きさ(センサーサイズ)が存在します。
イメージセンサーの種類
🌵 35mmフルサイズ(36.0x24.0㎜)
(中上級者向けの一眼レフ)
🌵 APS-C(23.6x15.8㎜)
(入門中級向けの一眼レフ)
🌵 マイクロフォーサーズ(17.3x13㎜)
(オリンパスやパナソニックのミラーレス)
🌵 1インチ(1型)(13.2x8.8㎜)
(高級なコンパクトカメラ)
🌵 1/2.3インチ(1/2.3型)(6.2x4.6㎜)
(一般的なコンパクトデジカメ)
ここに上げたサイズがすべてではありませんが、今主流になっているサイズをリストアップしてみました。
このイメージセンサーは「サイズが大きいほど光を多く取り込めるので画質が良くなる」という特性があります。
ソーラー発電をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。ソーラー発電はソーラーパネルが大きければ大きいほど光をたくさん吸収し電気信号に変え発電します。
ソーラーパネルが小さければどうでしょう。十分な光を吸収できずに発電量も少なくなってしまいますよね。
もちろんカメラ自体の性能も関係してきますが、画質を決定づける要因としてはこのセンサーサイズが最も重要だということです。
光を多く受け止めることとは
日中のまぶしい場所での撮影でしたら1インチのカメラで撮った写真でも35mmフルサイズで撮った写真でも「違い」を見つけるのは正直難しいです。少なくとも僕には無理です!
夕暮れ時以降の時間や屋内などの光が少ない状況では光を多く取り込めるセンサーサイズが大きいカメラが有利になってきます。
有利とは言いましたが逆に不利な状況というのを僕たちの実体験からイメージしてみましょう。
光の量が少ないと。。。
- 写真に意味不明なざらついたノイズが入ってる。
- めちゃくちゃブレてる。
- そもそもピントが合わない。
こんなことになってしまいます。
光を多く取り込めるということは暗い場所でもノイズが少なく、しっかりピントの合ったブレない写真が撮れるようになるということなのです。
センサーサイズのまとめ
カメラの画質を左右するのはセンサーがいかに光を吸収するかにかかっています。
小さくても高画質なマイクロフォーサーズや1インチセンサーなどもありますが、35mmフルサイズなどはセンサーが大きいのと、より大きなレンズを使用できるなど物理的に光を多く取り込める仕組みとなっているため、高画質を求める方は大きなセンサーサイズのカメラを選ぶということが大切になってきます。
デジカメには必ずイメージセンサーが組み込まれていてこのイメージセンサー選びがカメラ選びといっても過言ではないのです。
あまり難しく考えずにセンサーが大きければ「画質はいい!」「暗くてもブレない」「失敗の少ない写真が撮れる!」でも「値段が高い!」それくらいにとらえていただければ大丈夫です。
それを踏まえてカメラの種類をおおまかに紹介します。
デジタルカメラは大きく5つにわけらる
🌵 コンパクトデジタルカメラ
(主に1/2.3インチ)
🌵 高級(ハイエンド)コンパクトデジタルカメラ
(主に1インチ)
🌵 ネオ一眼
(主に1/2.3インチや1インチ)
🌵 デジタル一眼レフカメラ
(APS-Cか35mmフルサイズ)
🌵 ミラーレス一眼カメラ
(フォーサーズ、APS-C、フルサイズ)
カメラの販売をしていた経験からそれぞれの特徴やメリット、デメリットなど解説していきますので、初めてのカメラ選びの参考にしてください。
コンパクトデジタルカメラ
まず、一般的にデジカメといえばこのコンパクトデジタルカメラ(以下コンデジ)を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
センサーサイズは1/2.3インチを使用している場合が多いです。
最大の特徴としては、数千円から選べるという低価格と、多様なラインナップです。
キャノンのIXYというシリーズはズーム(拡大)撮影ができるモデルも多く、運動会や発表会などで一眼レフは予算的に無理だな。。という方にはうってつけです。
またペンタックスのWG-50などは防水で衝撃に強いモデルになっており現場仕事で利用される方も非常に多いです。
カメラ自体が小さいことや、操作するボタンの少なさなどから「予算に余裕はないし、カメラを趣味にするわけではないしなー」という初心者の方におすすめです。
ポケットなどに入れて持ち運んで撮りたいときにスッと取り出してそのまま撮影ができたりとそのフットワークの軽さが魅力といえます。
しかし、レンズやイメージセンサーが小さい分暗い場所でノイズが多い写真になったり素早い被写体に対してブレてしまったりとやや不利な状況が多くなってしまいます。
おススメのコンパクトカメラ↓
高級(ハイエンド)コンパクトデジタルカメラ
高級コンパクトデジタルカメラ(以下、高級コンデジ)は数あるコンデジの中でも価格が高く、ボタンやダイヤルが多くついていてマニュアル操作を得意とする一眼レフカメラよりのコンデジです。
一眼レフカメラでは大きくて重い、でもコンデジでは画質がよくないし」そんな方に最適です。
より多くの光を取り込めるようにコンデジよりも明るい大きなレンズと1インチ以上のイメージセンサーを採用しているケースが多く、より早いシャッタースピードで被写体のブレを抑えたり、明るいレンズをいかして背景をぼかして撮るなど一眼レフカメラに迫る撮影が楽しめます。
一眼レフカメラ上級者がコンパクトな2台目カメラとして採用するケースも多くみられます。画質は一眼レフよりの高いレベルにあるものということがうかがえます。
このジャンルもなかなか激戦区ですがソニーのRXシリーズがおすすめ↓
ネオ一眼
もともとはコンパクトカメラのカテゴリーなのですが、あるメーカーのキャッチコピーからこの言葉が生まれました。
見た目は完全に一眼レフなのですが、レンズがコンデジ同様本体と同化していて交換ができないのコンパクトではないですが、一眼レフみたいなミラーレスというジャンルです。
イメージセンサーは1/2.3インチや1インチを採用しているケースが多いです。
レンズが大きかったり、高級コンデジのようにマニュアルでの撮影モードが充実しています。
高級コンデジはコンパクトカメラの中では比較的大きなレンズを利用し光を多く取り込むのに対し、ネオ一眼は大きなレンズを複数枚組み合わせ大きく伸縮させることにより、数十倍にもおよぶ超高倍率ズームを実現しています。
最新のニコン「クールピクスP1000」に至っては驚愕の光学125倍ズームと度肝を抜かれる超高倍率ズームが可能になってます!
まさにバズーカ望遠鏡と言え、月のクレーターを撮影した写真などみかけますが、おおよそこのようなネオ一眼で撮られたものがほとんどです。
一眼レフで同じように数十倍のズームを実現しようと思うと、数十万から数百万円もする高級レンズを用意したとしてもギリギリおよばないのでこちらも一眼レフ上級者の方のサブカメラとして採用されるケースが多いのも特徴です。
一眼レフカメラ
なんといっても6つのカテゴリーの中でダントツで扱いやすく写真を撮るために特化されたカメラの王様です。
イメージセンサーはプロのスポーツカメラマンが使用していることが多いニコンやキャノンの35㎜フルサイズやAPS-Cのイメージセンサーを採用しています。
特徴的なのは、レンズから入ってきた光をカメラ内のミラーに反射させてファインダーで被写体を確認できる構造なっていること。
実像をみて写真の撮影ができるようになっており、コンデジやこの後登場するミラーレスなどはファインダー内の小さな液晶か、背面の液晶に映像を映して被写体を確認します。
実像と映像がいまいちわからないかたは、鏡に写った自分の姿が実像で、スマホで自撮りするときに見てる自分が映像ということになります。自撮りをしてる時に手を振ったりすると映像なので遅れてついてくる感じになりますよね。
実像を見ながら撮影ができる一眼レフは映像のような遅れはないといえます。
そして一眼レフを選ぶ際に重要なのがメーカー選びです。
一眼レフは五感をつかって撮影します。右手いっぱいでカメラのボディを握り、左手いっぱいでレンズを支える、ファインダーからの世界を目で追い、脇を締め体制を整える。
更にはシャッターの音や触り心地、操作性など五感にダイレクトに訴えてくるので自分の感覚に合ったものを選ぶことが大切になってきます。
私の経験から初心者におすすめするメーカーはキャノンとニコン、この2社です。正直一眼レフにおいては大手家電量販店でもこの2社しか展示してないところも多いくらいです。
この2社は純正交換レンズの種類が豊富で社外レンズメーカーも多く存在し、オリジナリティあふれる写真を追求することができます。
デメリットは、写真を撮ることに特化させたゆえに大きく、重く、値段も高いということです。
ニコンの入門機↓
キャノンの入門機↓
ミラーレス一眼
ミラーレス一眼はその名の通り、一眼レフから光を反射させるミラーをなくしたカメラです。
もともとあった大きな空間を縮小しているため高級コンデジ並みにコンパクトになっています。
一眼レフと高級コンデジのいいとこどりをしたカメラなのです。
ミラーレスカメラはイメージセンサーの種類も多くマイクロフォーサーズを採用しているオリンパスやパナソニック。APSセンサーを採用しているソニーやキャノン。そしてついに35mmフルサイズをソニーに続きニコン、キャノンが参入を表明し、いま最もカメラ選びが面白いジャンルになっています。
初心者の方は「価格が安い」のに本格的な写真撮影が楽しめるオリンパスなどのマイクロフォーサーズを選ばれることが多いですね。
デメリットにも触れておきます。一回の充電で約1000枚は撮影できる一眼レフにくらべてバッテリーの消費が多いミラーレスは約300枚と一眼レフの半分以下になってしまいます。
一眼レフよりコンパクトが売りなのに予備のバッテリーや充電器で荷物が増えてしまうこともあるので念頭に置いておきましょう。
フォーサーズのおすすめ↓
僕も愛用しているフルサイズミラーレスのおすすめ↓
デジカメの種類ーまとめー
コンパクトデジタルカメラ
- コンパクトで防水や高倍率ズームなど多彩なラインナップ
- 価格が数千円からと安い
- 趣味というよりは目的に合わせたツールとして使う方が多い
- バッテリーの持ちが悪い
高級コンデジ
- 一眼レフを追従する高画質
- 多機能なのにコンパクト
- 操作が一眼レフ並みに細かくできる
- 一眼レフのサブとしてもおすすめ
- 見た目のわりに価格が高い
ネオ一眼
- 圧倒的な超高倍率ズームで月のクレーターも狙える
- ズームが苦手な一眼レフのサブ機として最適
- レンズ交換はできないが一眼レフみたいに見た目の迫力がある
- 価格はやや高い
- 人の目で見ているのと同じ光学ファインダーを搭載している
- 多彩な交換レンズラインナップでイメージ通りの写真が撮れる
- ボディとレンズのバランスがよく写真を撮るスタイルとしては最強
- 総じて値段が高くそれなりの予算が必要
ミラーレス一眼
- 高級コンデジなみにコンパクトなのにレンズ交換ができる
- カメラのデザインやカバーやストラップなどのアクセサリーが豊富
- センサーサイズの小さな低価格のモデルから35㎜フルサイズの本格モデルまで一眼カメラフルラインナップ
- 一眼レフに比べてバッテリーの持ちが悪い
- レンズのラインナップにやや不安を覚えるが、今後ラインナップが増えるのは必至
以上 駆け足となりましたが、イメージセンサーとカメラの種類を紹介しました。
それぞれの特徴をまとめてみましたが、具体的な商品の紹介などは今後のブログでしていこうと思っています。